ホームページ&カタログ制作の基本3:集客力のある原稿作成
書くべきか、まかせるべきか?
それは予算と、業者の質の問題!?
東京都内・港区三田にある製造業・メーカー様に特化した、販促企画に強い広告代理店コム・ストーリーです。
前回は、コンテンツを構成するタイトルや見出し、本文などの“6つの部品”についてご説明しました。ホームページ制作会社や印刷会社、ブース制作会社などにツール制作を依頼をした際、この“6つの部品”がコンテンツに入っていなかったら、きちんと盛り込むべきです。お客様から提供される元原稿にいっさい手を加えず、デザインのみを施しても、見た目こそきれいになりますが、読み手への深い理解や、会社や製品への興味を持っていただくことは難しい……。
そのためにも「編集作業」が必要不可欠。ホームページや製品カタログなど制作作業では、お客様から「元原稿」をいただき、タイトルや見出しを付けて、本文の「てにおは」や誤字脱字の修正や用語統一などを施して読みやすく、わかりやすくします。
編集作業を怠ると、刷り直し(紙の印刷物)や再コーティング(ホームページ)が発生してしまい、お客様(発注者)や制作会社のどちらかに余計な出費を強いられます。
元原稿は、「1. お客様側で用意する場合」「2. 業者側が用意する場合」の2つがあります。
1は、最初からきちんとした原稿を制作する必要はなく、業者側がカタログやパネル、ホームページ用に再編集します。2は「先割デザイン※」にある各文章ブロックの文字数に合わせ、原稿を書いていただきます。
業者選定のヒアリング時、またはツール制作の初回打ち合わせで「制作をどこまで対応できるか?」を、業者に確認しておくことが大切です。
編集やリライトまで対応できるか、ヒアリングした上で「0ベースでライティング」するかで見積書の金額が異なり、「提供された原稿を元にデザインはするが、ライティングや編集はできない」という業者がほとんど。
製造業・メーカー様の業種によっては、専門性が高い技術や、ニッチな製品を扱っているため、内容をしっかり理解して各コンテンツに合った原稿に落とし込む業者がいないというのも理由です。当然、企画・編集やライティングまで業者に依頼すると、制作コストも比例して上がります。お金の問題だけではなく、思ったコンテンツに仕上げられる、頼れる業者がいないのが実情です。
そうなると、お客様側で原稿を用意することになりますが、てにをはや誤字・脱字、用語統一を含めて責任を持たないとなりません。さらに展示会のブースに訪れたり、ホームページにアクセスする人たちは、専門や理工系の知識を持つエンジニアやスペシャリストばかりではなく、専門知識を持たない購買担当者や新卒社員までいることを前提とし、「わかりやすく、伝わるコンテンツ制作」を心がけるべきです。
※ 「先割(さきわり)デザイン」は、原稿がない状態で誌面やページデザインを行うこと。すでに原稿がある場合は、「後割(あとわり)デザイン」と呼ぶ。先割は、スケジュールの問題で原稿があらかじめ用意できないときに多く、文字を□■や○●などの記号で埋めて、おおよその文字数を算出する
わかりやすく、伝わる原稿とは何か?
製品や技術を売るための元原稿を書く
「わかりやすく、伝わるコンテンツ原稿」とは、4つのポイントが挙げられます。
1. 難解な日本語ではなく、わかりやすい、平易な文体
2. 文章はなるべく短く、箇条書きと「素の文」を使い分ける
3. 「です、ます」「だ、である」調は、誌面スペースによって使い分け
4. “6つの部品”を使う。タイトル、見出しはもちろん図にはキャプション、専門用語や技術用語は脚注で補足説明
4つのポイントは、最初は面倒くさいかもしれませんが、決して難しいことではありません。まずは、社内文書やメールを書くつもりで気軽に原稿を作ってみてください。依頼するホームページやカタログ制作会社、印刷会社にもよりますが、編集やライティングが頼めるようでしたら、タイトルや小見出しなどは業者に依頼をしてもOK。最初から完璧な原稿を目指すばかりに、時間がいたずらに過ぎるのは避けたいですよね。
ワードのアウトライン機能を使い、コンテンツに必要な「骨子(目次)」を書き出し、その骨子に原稿を肉付けるのが一番手っ取り早いです。過去の制作物や手持ちの資料も積極的に流用すべきです。ただし「完全コピペ原稿」ではなく、最新技術やサービス、製品ラインナップなどの情報をもれなく盛り込み、古い情報を取捨選択することで、無駄がなくなり原稿レベルでのブラッシュアップできます。
ワードのアウトライン機能でコンテンツに必要な骨子(目次)を書き出していく。
コンテンツ全体像や、構成の流れ(ストーリー)が把握しやすい
古い原稿を元に、読ませたい相手を想定して新しい原稿に作り直すーーこれが「編集」の第一歩です。
原稿を書く前に、例えば新製品や新サービスの概略をまとめた企画書や仕様書、開発者への社内インタビューが必要になる場合もあります。その際、技術用語や専門用語、製品名、スペックなどを含めた技術検証も必要。さらに原稿作成の途中(ドラフト案)、完成後(最終稿)も含めて上長や責任者の意見や、同意をもらうことも大切です。この作業を怠ると、ホームページや製品カタログ、パネル制作後に間違いが発見され、刷り直しや再デザイン、再コーディングの憂き目になります。これは良い原稿を書く以前に重要なことです。
販促物制作の経験者なら十分に理解しているかと思われますが、コンテンツづくりは「1にダンドリ! 2にダンドリ!!」なのです(続く)。
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