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ホームページ&カタログ制作の基本6:製造業メーカー企業サイトの設計図「サイトマップ」を考える(その1)

製造業メーカーのホームページ制作での
サイトマップの重要性を考える

前回のホームページ&カタログ製作の基本5では、紙ツールの設計図にあたる「台割」について説明をしました。今回は、ホームページの設計図にあたる「サイトマップ」のお話です。

「サイトマップ」をキーワード検索すると、「検索エンジンにヒットしやすくするため、コーディング時に設置する特別なページのこと」と出てきます。「HTMLサイトマップ」「XMLサイトマップ」があり、前者はサイトの使いやすさや利便性といったユーザビリティー向上のため、後者は「検索エンジンがサイトを見つけやすくする」というSEOの面で重要な役割を担います。前述のサイトマップ設定は、ホームページ制作の「後工程」で行うもので、Web制作において基礎知識ですので、製造業メーカー様の販促担当者様は、概要をざっくり理解していただければ問題ありません。

製造業メーカーのエンジニアであれば、新製品の企画が通ったら、試作品の開発のため、手書きのラフ(ポンチ絵)や「CADで図面(設計図)を描く」と思います。
今回は、ホームページ制作の「前工程」で作る「サイトマップ」のお話です。役割はHTMLサイトマップに似ており、ホームページ全体の構造や機能をわかりやすく図解し、お客様と制作会社間での情報共有や意思疎通を図るもので、ホームページの「設計図」にあたります。企業サイトや製品紹介サイトが何ページのボリュームで構成し、各ページにどんな情報コンテンツを掲載するか、各ページのリンク構造も詳細かつわかりやすく示します。

このためサイトマップは、設計図と同様「一度、作ったらおしまい」ではなく、仕様変更や見直しに合わせて、制作プロセスごとに「Ver.1、2、3……」と手直しを重ねながら「ブラッシュアップ」していきます。

コム・ストーリーの場合、企業サイトの提案時にお客様に対して「1. サイトマップ」「2. 概算見積書」を提出します。これに加えて、お客様のご要望に応じて「3. サイト企画提案書」「4. TOP構成案(ラフ、ポンチ絵)」「5. 制作スケジュール」を用意します。1〜5ともに制作意図や概要、概算コスト、日程などをお客様へお伝えるための大切な資料ですが、その中でもサイトマップは非常に大切な役割を持ちます。

サイトマップは、設計図であり羅針盤や海図
サイトマップがわかればサイト全体が見えてくる

製造業メーカー様の企業サイト制作には、プランナーやライター、Webディレクター、Webデザイナー、コーダーなど多くのスタッフが関わります。これらスタッフ間でも、サイトマップでホームページの全体や細部について確認・検討します。文字どおり「ホームページ制作という“航海を無事に完遂するための海図や羅針盤」でもあります。

マスクメーカー様の企業サイトリニューアルにおけるサイトマップ。さらに各ページの詳細内容をまとめたシートが必要になる場合もある
提案時に提出したもの(Ver.1)で、ヒアリングを重ねながらバージョンアップを繰り返し、コンテンツをブラッシュアップしていく

通常、上図のような「樹形図(ツリー構造)」です。「TOP(第1階層)、第2階層、第3階層……」の順で左から右(また上から下)へ遷移する樹形図となり、図形と線で描かれます。サイトマップのかたちは、決まったルールがなくWebディレクターやプランナーごとに千差万別ですが、「サイトの全体構造と、各ページのコンテンツ内容がきちんと伝わること、理解できること」が大前提です。

よって、サイトマップを見てわからない場合は制作側(制作会社や広告代理店など)へ質問し、きちんとした説明や回答をもらいましょう。半可通のまま内容がわからず、疑問が残った状態で制作を進行させると、制作側とのコミュニケーションや、社内調整、コンセンサスが取れずに、ページ追加やリンク修正、コンテンツ内容の修正が大量に発生。そうなると作業期間が伸びて追加コストとストレスが膨らんでいきます。これでは、両社にとって“いいこと”がありません。

また、サイトマップは初期の見積書にも密接に関係します。総ページ数が増えれば、当然見積金額も増えていきますし、CMS(Contents Management System)化なども制作コストに密接に関係します。

コム・ストーリーでは、サイトマップと見積書をご提出後の打ち合わせやプレゼン時は、お客様の疑問やご質問にお答えするため、2時間以上になる場合があります。製造業メーカー様のWeb担当者様にとって「予算管理」「社内外の段取り」は、コンテンツの質以上に大切な要素です。
まずは、サイトマップで目指すべきホームページ像やバジェット(予算感)についてしっかり把握・理解することが、Web担当者としての第一歩なのです(続く)。

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