展示会 集客方法:初出展!! さあ、何から始める? 打ち合わせに必要な情報とは(その4)

立地条件の良いブースを狙うため
出展は早目のアクションが必要
ブース制作会社や広告代理店の営業マンやディレクター(以下、業者)との打ち合わせでは、まずは次のことを両社間で確認します。
1. 小間数とブースの位置(立地)
最近は、展示会に出展希望の企業が多く、約1年前から予約が始まり、立地が良い場所は競争率も激しいのが実情です。初出展者なら基礎小間(1、2小間)がほとんどと思いますが、特に3、4小間以上の出展の場合は、早めに主催者側へ出展状況を確認しておきたいところです。申し込み多数の人気の展示会は、キャンセル待ちになる場合もあります。
よって出展計画は余裕を持って情報収集を行い、早めに申し込むことをオススメします。ブースの出展場所は集客数にも影響しますので、周辺の出展状況や出入口の位置、交差路などの立地条件にも十分に配慮すべきです。
◉ 集客が見込める立地条件
・国内大手企業ブースの近隣、話題の新製品を展示する企業ブースのそば
・会場の出入口付近
・大規模ステージ周辺の交差点
・大通りに面する銀座どおり
・競合他社ブースの周辺
開催日の数週間前まで隣接するブースの企業名がわからい場合もありますが、会場レイアウトだけである程度の人の流れなどが想像できます。
また小間数と出展場所が確定しないと、ブース敷地内のどの位置に壁を設置するかが決まりません。来訪者の導線や流れを意識したブースをデザインするためにも、まずは確認しておきたいところです。
主催者から配布される小間図。期間が近づくと、会社名や小間数なども小間図から読み取れる
ブースの場所と隣接する競合他社は、社内で情報共有しておきたい重要な情報でもある
小間数とブースの位置が確定すれば、前後左右の壁の位置に見当がつきます。またどの位置に壁を置くかを考慮してブースのレイアウトを行うことで、人の流入や効果的な展示物の動線が狙えます。通常パネル掲出には「壁」が必要となり、通りとブース敷地に壁がない状態を「(前後左右)開放」と呼びます。
2. 出展物(何を展示したいのか?)
当たり前のことですが、出展内容は各部署での調整・同意が必要となり、なかなか決まらない悩みどころでもあります。展示したい実機や技術サービスなどを洗い出し、ジャンルやカテゴリー分けをしておきたいところです。実機は、軽量コンパクトであれば社用車などで搬送できますが、大型の装置・機械は、専用の配送サービスの手配が必要になります。
これら展示物の洗い出しともに「コンセプト(出展テーマ)」を決めることで、出展内容の方向性が見えて社内コンセンサスも取りやすくなります。
さらに、この時点から展示会に必要なものを書き出しておきます。例えば、配布物(会社案内パンフレットや、過去に作成した製品カタログ)などの在庫チェックを忘れないようにしましょう。
3. 日程(制作スケジュール)
展示会は、準備に加えて段取りが命。会期から逆算して出展準備のおよその段取りを決めます。展示会は他の販促ツール制作と異なり、締め切り(会期)が絶対に動かせないこと。主催者に支払う出展費も非常に高額なので、「頑張ったのですが、間に合いませんでした…」では済まされません。
業者との綿密な打ち合わせや、メールでのやりとりを繰り返し、会期の前日までに万全の準備を行うことが、担当者として最低限求められます。
外部パートナーの品質や対応力、実行力…
相棒選びは、展示会成功の大いなるファクター
あとは社内で出展予算をかならず確認しておきましょう。予算は、小間数や出展内容を含めてすべてに影響を及ぼします。業者に概算費用(見積書)を出してもらう際にも、初心者で予算感がない状態で、業者側へ「あれもしたい! これもしたい!!」と伝えても、最終的には金額が合わず縮小や、出展自体を見送る場合も多々あります。
予算枠を意識しつつ、自社や製品の良さが伝わる展示会に仕上げ、「かならず、出展して成功させるんだ!」という強い意志と情熱を持つことこそが、担当責任者に求められます。
そのためにも、社外パートナーとなる業者選びは、非常に重要です。出展物の品質はもちろん、きめ細やかな対応力(見積もりの明確さ、進行管理の段取り力、お客様への気配り、関係会社への指示系統、協調性など)とスピーディーな実行力が、ブース制作会社や広告代理店の営業マンやディレクターに求められます。
打ち合わせ段階の手書きラフ。製造業メーカーと広告代理店が二人三脚でプロジェクトを進める
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