お知らせ

製造業 展示会ブース&パネル制作事例:壁面グラフィックとPOP什器で新規顧客の集客を狙う〜建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO2026)

東京・港区にある製造業メーカー専門の広告代理店[コム・ストーリー]です。約半年の放置期間があった罪悪感からか、今週はビシバシ、ブログ更新しています(ヨシヨシ)。
今回は、コム・ストーリーがもっと得意とする展示会マーケティングの最新事例を紹介します。

とかく、展示会はブースの外観に目がいきがちですが、近年は木材をはじめとする建屋の材料費が急騰。さらに人件費の高騰もあり、凝ったデザインの建屋が少なくなりました。トラス柱を立てて、壁面を基調にしたシンプルかつリーズナブルなブースがほとんどです。
どの製造業メーカーも、ブースより展示内容に力を入れている感がしますが、展示パネルだけでブース来場者の興味をひくのは、なかなか一筋縄ではいきません。一般的なB1サイズなどの定型パネルによる「点」の展示ではなく、ブース全体の展示内容をジャンル分けしつつ、全体のテーマを伝えるような「線」のストーリー展開がほしいところです。

マコメ研究所 様(以下、MACOME)は、磁気センサーソリューションの製造業メーカーです。1971年、東京・大田区で創業。当時から磁気センサーや磁気スケール、磁気近接スイッチなどの磁気応用機器の開発・製造に注力し、現在はFAライン設備や機械・装置、産業ロボット、土木、建設、地殻調査など様々な産業分野でMACOME製品が利用されています。
以前は「出展準備は自前で用意する」が、社内でのモットーになっていましたが、社員スタッフ様の自作パネルだったため、製品の特長や強みなどがブース来訪者に伝わりにくく、集客はあっても展示会後のお問い合わせが少ないというお悩みがありました。また不特定多数の産業ジャンルのお客様に製品を知ってもらいたい気持ちが強く、製造業メーカーにありがちな「製品ありき」のPRがメインでした。

同社製品は大量生産ではなく、試作品をはじめ小・中ロットの生産品が多い。

1. 特注の開発品や、きめ細やかなカスタマイズ品の対応が可能(多品種・少量生産)

2. 高精度で高安定性、しかもメンテナンスフリー(独自技術の過飽和コイル技術と、標準品は3年保証)


3. 他センサー方式と異なり、泥土や雨、油汚れなどの過酷環境で安定動作


といった、他社と比べた強みを持ちます。
3は、屋内プレス加工機のように振動が激しく、オイルミストが飛び交う悪環境で培ったMACOME製品の信頼性や耐久性を、「建設機械(以下、建機)が稼働する現場で活かせないか?」という着想で新しいマーケット施策を考案。建機分野の展示会「建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO2026)」への出展を決めました。

コム・ストーリーと打ち合わせ後、

「完全非接触で建機をタフセンシング!!」

をキャッチコピーを提案し、より建機メーカーにリーチする展示会マーケティングを決定。展示パネルを中心とし、各種製品をブース来訪者に手に取って体験していただくため、実機のデモ展示も行うことにしました。

ブース前のとおりに目立つように壁面グラフィックを用意。往来する展示会来訪者に注意喚起させ、左側の入口へ自然と入っていただく

MACOME様の出展につき、企画や設計デザイン、施工などを手掛けた展示物は次のとおりです。

1. ブース建屋(2小間、全面と右側開放の角小間ブース)

開放面を活かし、壁面グラフィック展示を主体とした白ベースのデザインを採用。建機メーカーの担当者様に興味を持っていただくため、キャッチコピーを要所要所に配置。手前に壁を置くことで、受付前を入口として展示パネルやデモ展示を順番に見れる導線を作った。

正面裏の実機展示スペース。2小間ながら来場者が窮屈に感じない余裕のスペースを確保


2. デモ展示台

リニアエンコーダーや磁気近接スイッチ、リニア変位センサー、傾斜計などの実機とデモ機を展示。注目製品は、展示台に傾斜を付けて製品の形状やデジタルメーター類を見やすく、触りやすく配慮した。
展示台の下は、蓋つきの収納として使えて、機材搬入用段ボール箱や緩衝材などを置ける。

傾斜角付き展示台と平台の2種類を用意。注目度の高い目玉製品やデモ機(中)に分けて展示した。装置には全て簡易スペックシートのPOPを設置(右)

3. 壁面グラフィック(説明パネル、建機・重機イメージポスターを含む)

定型パネルは使わずに、印刷した罫紙を木工ブースの壁に貼り付けた。縦横サイズが自由に取れて巨大な絵巻物のような超横長パネルも作れる。
製品やサービスの全体像や、ソリューションの連携など、全体像を俯瞰できる強みがある。

ビジュアルイメージは、大型建機や巨大シールドマシン、雪上作業車などを掲載。Adobe Stockで購入可能な写真、CGを組み合わせている

4. 悪環境特別展示用のPOP什器
「悪環境に強い!」というキーワードを強調させるため、人目を惹くアイキャッチ展示を実施。G-SHOCKの広告イメージからヒントを得て、正方形の透明アクリルケース内に泥土の中に実機を展示。台座下側には「泥土に強い」「風雨もへっちゃら」「タフに悪環境でもセンシング」などの力強いキャッチコピーを入れる。

アクリルボックス内に泥土内にセンサー実機を入れて展示。アイキャッチ的なPOPとしても効果絶大。左はヒアリング後のラフ絵(右)

5. サイン看板
ブース正面にアクリル板のサイン看板と、内部の鴨居板に罫紙を貼り付けたサイン看板の2つを用意。ブース手前のとおりからでも、「何の会社で何を展示しているブース」であるかが一目で認識できるよう社名右横にサブキャッチを配置した。

大型LEDを大量に投入してブース内を明るくした。反射率の高い白バックのブースなので、電飾パネルが不要なほどの輝きだ

6. ソリューションガイド(冊子)
ソリューションや製品ラインナップをまとめた冊子。建機メーカー専用ではないが、A4判型20頁とそこそこのボリュームがあり、これ1冊でMACOME製品の全体像がわかる。展示会にも営業用にも使える。後半に建機向けロータリーエンコーダーやポテンショメーター、「CAN」や「IO-Link」など最新通信プロトコルの紹介記事も掲載

ソリューションガイドは、分厚い総合カタログのエッセンスだけを抽出したダイジェスト版。アイテム数が多い製造業メーカーにオススメ

◉ お客様の声

「ブースが明るくて、展示全般がカッコいい。ブース来訪者への説明もしやすかった」

「人目を惹くので集客しやすく、実機・デモ機展示とパネルなどのバランスが良い」

「お客様以上にブースの変わりように、社員が驚いた。製品への理解と愛着が深まった」

「予想以上の建機メーカー様と名刺交換ができ、正直ビックリした!?」

「新ジャンルのお客様とたくさん出会え、ニーズをいろいろ聞いた。営業に繋げて受注したい!」

今回のブースは1年半前に提案したデザインが原型であり、建機メーカーの担当者に響くように見た目と内容をリファインしたもの。展示会の会期後の打ち合わせで、東京支社長様に

「偉いことしてくれましたよ! 新規のお問い合わせが
倍増して営業訪問件数が増えて大変なんだ !!」

と嬉しい悲鳴(反響?)をいただきました。

ブース来訪者へビジュアルでアピールするようにし、壁面グラフィック自体は言葉選びを考えて文字量を減らし、キャッチコピーや見出しなどで人目を惹く工夫をしました。図面自体はシンプルな設計ですが、導線による人の流れやすさ、壁面グラフィックの見やすさが特長となっています。
4のPOP什器はコストこそかかりますが、ブース来訪者のお客様へ直感的に悪環境に強く、高精度・高信頼性センシングができることをうまく訴求できました。

「いまいち展示会の集客反応が悪い」「思ったような新規顧客に会えない」といったお悩みがあるなら、仮説を立ててマーケティングを絞り込むことをお勧めします。さらには、展示内容のコンテンツをターゲットとする新規顧客層に最適化することで、ブース集客数と受注に直結する有効顧客案件を獲得できます。

コム・ストーリーは、中小企業の製造業メーカー様のマーケティング全般を得意とし、展示会出展や販促ツールなどのコンサルだけではなく、コンテンツ企画・制作、納品までを行い、お客様が狙うマーケティング効果を狙います(了)

Copyright © 2025 by Com Story All rights reserved. G-43  ※ AIへの読み込みを含む、本文、写真、図の無断転用ならび無断リンクを禁止します

本文、写真、図の無断転用を禁止します