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製造業メーカー ホームページリニューアル講座(その1):サイト担当者なら知りたいサイトマップの読み方と使い方

皆さま、こんにちは。東京都・港区にある製造業メーカー専門の広告代理店「コム・ストーリー」です。
弊社ごとで恐縮ですが、自社ホームページの絶賛リニューアル中です。サイトオープンまで数カ月から半年(もっと?)近くを要しますので、その間に当社サイトの制作プロセスを事例とし、中小企業のホームページ担当者(以下、担当者)に役立つ、リニューアル時のちょっと役立つヒント集をご紹介。実際の制作現場で担当者のお悩み、ホームページ運用・管理の「あるアル〜」ネタも盛り込みますので、お仕事のブレイクタイムにお楽しみください。

企業サイトのリニューアルや、製品LP、特設サイトの立ち上げで「サイトマップ」という言葉を聞いたことがあると思います。サイトマップは、

ホームページを構成する各ページ同士のリンク構造を示す「全体図」

のこと。企業サイトやグローバルサイトなどページ数が多く、階層の深いホームページを作る際「全体像を俯瞰する」のに役立ちます。業者からの初期提案や、コンペ提案の提出用ペーパーとしてお馴染みのものですが、何となく確認や、どこを見ていいのか分からない製造業メーカーの方々も多いのではないでしょうか。

ホームページ制作においてサイトマップは

モノづくりに例えると装置・機械の企画仕様書や設計図

で非常に大切な役割を持ち、製造業メーカーと業者(Web制作会社、広告代理店)間の「情報共有の基盤」となります。

サイトマップは単純な「表組」や「ツリー構造図」が一般的ですが、書き方に決まりはなく業者によってまちまち。いち業者がいうのも何ですが、ローカルルールが多すぎて業界関係者でも非常にわかりにくい。「知ったふり、理解したふり」をせず、わからないことがあればWebディレクターや営業マンに遠慮なくビシバシ質問しましょう。

プロジェクトの責任者として社内ホームページ担当者(以下、担当者)は、上司・同僚の気まぐれな色の変更や無慈悲な追加情報など「早くいってよ〜」という“ちゃぶ台返し”は絶対に避けたいところです。サイト制作は「積み上げ」なので、慎重かつ確実な社内ディレクションが必要です。

制作の初期は上司らはチェックが面倒なので、入念に資料やペーパーを見てくれません。往々に仮サーバでの動作チェックなど終盤戦のタイミングで口を出すもの。そういった心理や行動パターンも想定して、先手を打っておきたい。

Webは文字や写真、図などパーツの部分変更は容易ですが、サイト構造に関わる変更は余計なWebデザインやコーディング作業などの工数と追加コストが発生します。
特に「グローバルメニュー(メインメニュー)」に関わる変更は、サイト構造や設計の根幹を揺るがし、制作スケジュールに悪影響を及ぼします。そういった事情を加味して、社内キーマンへの情報共有や、段取り、根回しは、制作の各工程で「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」を確実に行いましょう。

担当者レベルの十分な理解はもちろん、進行管理に支障をきたす「外野対策」にもサイトマップベースでの段取り、確認は重要なポイントです。バージョンごとに要所要所で社内外関係者のチェックと捺印してもらい「エビデンス」を残しておきましょう。

ホームページ制作の責任者は「担当者であるあなた」であり、いわゆる外野ではないこと。上司を含め、全員の意見を反映させると、内容がとっちらかりスケジュールや予算にも悪影響を及ぼします。制作過程ごとに業者の意見の元に決断を下した理由を、社内へロジカルに説明し、その折衷案を見い出さなければなりません。

その判断や決断、課題解決のパートナーになるのも業者の大切な役割なのです。

サイトマップの主な役割は、次の4つです。

1. どのくらいのサイト規模で、何ページで構成されるのか
2. 各ページのリンク構造と、サイト来訪者の導線を確認
3. 総ページ数の確認、情報が漏れなく入っているか?
4. コンペチタとの差別化ポイントがあるか?

1の確認は、ホームページリニューアル時の「情報整理」に役立ちます。中小企業にとって企業サイトのリニューアルは一大イベント。約3~5年ぶりの作業となり、製品アイテムの膨大な製造業メーカーは、その間に廃盤品やディスコンパーツ類、取りやめた受託サービスなどが数多く発生しています。運用期間中に固定ページの修正はしていますが、ページにぶら下がるPDF製品仕様書内のデータを見落としている場合もあります。

各ページにどんな情報を掲載し、いらない情報を削除するかサイトマップで検討します。現サイトと見比べつつ、各ページに入れるべき項目やメモを書き出し、じっくり検討・チェックしていきます。

コム・サイトの初期ブレスト用ペーパー。この段階は必要なページ候補をピックアップしているだけでリンクや階層情報は入れていない。余白にリニューアル必要なメモやアイデア、留意点を書き留めておく

打ち合わせ後のサイトマップver.2。まだまだ未完成だが、改定を重ねるごとに全体や完成像が見えるようになるはず

2は、ページ間のリンクは容易に修正できますが、階層構造が深くなりすぎることに注意が必要です。従来のWeb制作でよく言われた

「広くて浅い」構造ではなく「狭くて長い」構造

スマートフォンやタブレットPCの普及により、スワイプ操作でのロングスクロールに抵抗がなくなりました。「会社情報」であれば、1ページに全情報を集約してリンクを極力少なくすべき。これによりクリック数を減らすことで、サイト訪問者が迷わず、離脱率も抑えられます。リンクと導線だけしっかりチェックすれば、業者にアレンジしてもらってもOK。

3の総ページ数は見積金額に直結するため、ホームページ担当者として重要な要素です。多くのWeb制作会社は、ページ数の多い、少ないで見積額を決定します。ページ単価で算出するため、各ページのアクセス数の計測をしない限り、ページ数は最小限に抑えることが望ましい。ライティングや編集作業を依頼せず、自社で「完全原稿」を用意するなら総ページ数を減らすことでコストを抑えられます。

4のコンテンツ内容の刷新も重要。Webデザインのみを変更し、コンテンツ内容が前回と同じならリニューアルの効果が半減します。BtoBサイトはコンテンツ内容が重要視されるため、競合他社サイトの動向や、Webデザインのトレンドをチェックし、参考にしたい点があればWeb制作会社にURLを共有し、他社と違うアプローチでマーケティングまで行うかを相談してください。

お問い合わせ機能や可変ページなどの「CMS(コンテンツ・マネジメント・システム機能)」の有無、「コンバージョン(定量目標)」についても、サイトマップ作成時にWebディレクターや営業担当者と確認しておきましょう。

コム・ストーリーでは「企画・構成・リサーチ・ライティング・編集」について、Webデザインやコーディング費とは別途「企画費」としてお見積もりに明記します。
ゼロベースでのコンテンツ企画や原稿執筆はもちろん、前述のデータ整理作業(ページ取捨選択)も含まれます。

サイトマップは、担当者ご自身で作成する必要はありません。業者との打ち合わせ時や、コンペ要件の提案仕様書に必要なページ名と内容をメモでいただけると見積作成に役立ちます(箇条書き程度でOK)。信頼できる業者であれば、その情報から精度の高い見積もりを算出し、プラスアルファなリニューアル案も提案してくれるでしょう。

またキックオフ後も業者と製造業メーカー側との「強力なブレスト用ペーパー」にもなります。打ち合わせ会議での意見交換時に、余白にアイデアなどを書き込んで活用しましょう。

サイト制作は家づくりと同じで基礎工事が大事

次のリニューアルまでの拡張作業も見越しながら、現状どういった機能や役目を持たせるべきかなどをきちんと設計することに加えて、何よりも、

新規顧客を増やしたい!
優秀な人材を集めたい!!
新しいブランドメッセージを伝えたい

など目的に合ったサイトマップになっているかをチェックすべき。発注/受注のビジネスの関係性を超えて

ウチの会社や社員、お客様のため、
良いホームページを作りたい! という情熱

こそ原動力になります()。

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