ホームページ&カタログ制作の基本5:会社案内やカタログの設計図
会社案内や製品カタログの
良し悪しを決める設計図
日々モノづくりに従事する製造業・メーカー様なら、「設計図」の大切さは十分に周知のことと思われます。ホームページ制作(企業サイトや製品サイト、各種ランディングページ)や、紙の製品カタログや会社案内にも、設計図や「製品仕様書」にあたるものがあります。
前者は「サイトマップ」、前者は「台割(だいわり)」
「きちんと設計図や仕様書ができれば、良い製品ができる」は、ホームページや製品カタログ、パンフレットなどコンテンツ制作にも同様であり、制作の初期段階に「設計図」がしっかりと練られていれば、必然的に最終成果物のクオリティーも高くなります。
今回は、紙の製品カタログや会社案内制作必要不可欠な台割のお話をします。
産業用粉体ミキサーのシャログ台割。当初は、三折6ページ構成を提案したが、会社案内の要素と製品カタログの機能を持たせ、
工場スタッフの写真を盛り込みたいということで、12ページ構成に変更。表表紙、裏表紙から始まり、見開き単位でストーリー
展開させる。この内容では、各ページの詳細内容までわからないが、全体の流れは把握しやすい。これこそが台割の最大の役目である
台割は、ページネイションを確認して
コンテンツの展開や流れを見る
台割の役割は、大きく分けて
「1. ページネイションを知る」
「2. コンテンツの展開や流れを知る」
の2つの役割があります。これは、発注元のお客様と、受注元のホームページやカタログの制作会社や広告代理店との2社間だけではなく、プロジェクトに関わる法人・個人の人たち間で制作意図の共有や意思疎通・同意を取るものです。
台割制作のタイミングは、受注前と受注後のどちらもあります。提案時に「概算見積書」とともに「台割」を提出する場合もありますが、受注後ヒアリングを行うことで、台割を変更・改訂しながらブラッシュアップします。
1のページネイションとは、製品カタログや会社案内の各ページに「何を掲載するか?」を決めることです。正確に言うと「丁付け」「ページ割り」なのですが、「表紙からp.1、p.2……裏表紙」までのページごとの内容や、コンテンツのストーリー展開(流れ)を知るものという理解で問題ありません。
製品カタログや会社案内などの印刷物は、4/8/16/32ページの「折(台)」ごとに区切るのが基本です。あくまで制作上のルールなので、会社案内や製品カタログの初心者でも、無理なく理解できるようにわかりやすい内容にすべきです。また台割や企画書は、担当者だけでなく、その上長様(部長、社長など)が見ることが前提です。
コム・ストーリーでは、通常の台割では内容がわからないため、各見開きページに掲載予定の詳細内容を表にしてまとめる。
通常の台割と一緒に見ていただくと、各見開きに何の情報が載るのかが一目瞭然。さらにラフカンプとなる構成案をつける場合もある
コム・ストーリーでは、製品カタログのご相談を受けた場合、三折(みつおり)6ページ構成の「シャログ」を提案する場合が多いです。単体製品や、シリーズもののソリューション品でもどちらでも紹介しやすく、糸や針金などの「綴じ」が不要なのでコストを抑えられ、しかも軽量なので営業マンがバッグに入れても気になりません。
表紙をめくると、左右2ページ(見開き)構成で誌面展開ができるため、A4縦サイズ×2枚分のA3横サイズ(幅420×高さ297mm)という広い面積を利用して図や写真、表、グラフなどを盛り込むことができます。
見開き2ページ単位での構成を意識
製品ラインナップ全体像もわかりやすい
製造業・メーカー様の販促物でおなじみの製品カタログであれば、いくつかの単体製品を集めて製品ラインナップを形成することがほとんど。このため製品ソリューションの全体像を見せるためにも、2ページ単位の両面構成をおすすめします。
例えば、製品カタログでおなじみの三折6ページや中綴じ8ページ構成では、見開き単位でコンテンツをストーリー展開をすることで、読み手に印象付けたり、深い理解を促すことができます。本講座の4回目でご紹介した「起承転結」のストーリー展開も作りやすく、より読み手に深い理解を促せます。
なお、台割は、制作に関する最初の打ち合わせから制作途中、コンテンツ完成まで内容の一部修正が繰り返される場合があります。発注者(お客様)と受注者(制作会社)間で制作初期に両社間でフィクスさせ、変更がないようにしておくことがミスやロスのないコンテンツづくりの秘訣です(続く)。
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